2009年5月15日金曜日

GIBSON J-45 1962 アジャスタブルブリッジ 牛骨埋め

  <修理内容>

大阪の某有名ビンテージ楽器店で購入され、アジャスタブルブリッジ改造のため持ち込まれました。

アジャスタブルブリッジ改造
サドルがねじにより自由に上下できる構造がアジャスタブルブリッジです。
この構造はサドルとトップ板の間が金属のボルトナットで支えられ隙間ができるため、振動が完全に伝わらず独特の音色になります。
多くのプレイヤーは、より良い音を追求してブリッジを通常タイプに張替えられますが、
今回、オリジナル状態にもすぐ戻せる方法で振動を完全に伝えられる方法を考えてみました。
それは、隙間と同じ寸法に牛骨を埋め込む方法です。
結果 音は劇的に変わりビンテージ特有の乾いた音に芯のある振動が完全に伝わっている音がプラスされ、またオリジナルにもすぐ戻せ、料金も安く良い改造ができました。
オーナーの方にもご満足いただけました。

トップ割れ 9箇所
楽器店では完全修理済みということで購入された様ですが、見てみると表からタイトボンドが刷り込んであるだけで、割れがすでに開きつつあり修理とはいえないものでした。
裏からパッチをあてすべての割れを補強しました。
・パッチ修理・・・トップ板の木目に対し、垂直の木目を使った木片を振動を妨げない形に削り、裏から割れ部に貼り付ける修理。

ブレージング外れ
バックセンターのブレージングが浮いて強度が保たれていませんでした。

フレットすりあわせ
フレット交換済みで購入されましたが、シビアな弦高にするとあちこちビビリが出るため、すり合わしました。
これで1弦12F1.9mmのシビアな弦高にできました。

全体調整


  修理費用総額  24000円 

  

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